いまさら聞けない…確定申告とは

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響を受けて確定申告期限が延長されたり、特定の事業者に向けた給付金には確定申告が必要だったりと、2020年は今まで以上に確定申告という単語を耳にした人も多いと思います。ではその確定申告とはなにかをしっかり理解しているでしょうか?

1つの会社に属して給料を貰っているサラリーマンは特に気にする必要はないかもしれませんが、ざっくりいうとそれ以外の人は知っておかないと何かと損をすることの方が多いので、しっかり確認しておきましょう。

確定申告ってなに?

原則として2月16日~3月15日の間に、去年1年分(1月1日~12月31日)の所得とそこから計算される税金を算出して税務署に報告・納税することを指します。アルバイトなどで源泉徴収が行われている場合は、確定申告をすることで、多めに税金を支払っていた場合は還付金が受け取れる可能性もあります。

白色申告と青色申告については下記の記事をご覧ください。

確定申告が必要な人

ざっくりいうと、年間の所得金額が黒字になる人は確定申告の必要があります。ただし特例で、「年収2,000万円以下で、1か所からしか給与をもらっておらず、副業での所得が年間20万円以下の人」など、特定の要件を満たす場合は確定申告をしなくても良いとされています。

以下に確定申告が必要な人の例として代表的なものを挙げていきます。

【フリーランスや個人事業主】
年間所得金額が38万円以上ある場合

【宝くじや競馬や懸賞で一時的な所得を得た人】
「収入を得るために支出した金額+特別控除額(最高50万円)」よりも大きく所得税が発生する場合

【不動産収入や株で所得がある人】
家や土地の賃貸収入等の不動産所得や株取引やFXなどの譲渡益が38万円以上ある場合

【高給・副収入がある人】
給与額が2,000万円を超える、副業で年20万円超の所得がある、2か所以上から給与を受けており、年末調整を行わない側の収入が年間20万円を超える等の場合

確定申告が必要ない人

極端にいうと、上記の確定申告が必要な人以外となるのですが、代表的な例を3つ挙げます。

【1社から給与を貰っている人】
会社等に属し、年末調整で所得税額の計算が行われ、自動で申告されている場合(一般的なサラリーマン)

【所得のない、または赤字の人】
年間の所得が0、または赤字の場合

【主な所得が公的年金の人】
公的年金を貰って生活している場合。しかし、的年金等の収入が400万円より多く、それ以外の所得金額が20万円よりも大きい場合は、確定申告が必要

確定申告をしないとどうなるか

所得があり、申告の必要があるにも関わらず、その事を期限内に申告しなかった場合は、次のようなペナルティが発生します。

ペナルティ
納める税金に最高税率14.6%の延滞税がかかる
納める税金に最高税率20%の無申告加算税がかかる
青色申告特別控除の枠が、最大65万円から最大10万円に減額される
2年連続で提出が遅れると青色申告の承認が取り消しになる

またペナルティ以外にも、税金を支払い過ぎている場合の還付が受けられなかったり、医療費控除等が受けられなかったり、政府から発表される給付金が受けられなかったりと様々な面で損をすることが多くなるので、確定申告の必要がある人はしっかりと申告するようにしましょう。

確定申告の方法

事前準備として月々の売上・経費・その他支払った明細はしっかり残しておきましょう。それらがなければ必要資料に明記できません。無くさないようにしっかり管理することが重要です。その上で税理士と契約するか会計ソフトを用いて確定申告書類を作成しましょう。

具体的な手続きが分からない場合、事業所を置いている地区の管轄内の税務署に相談すれば担当者が教えてくれるので、相談することをオススメします。

自身で確定申告するのにオススメなソフト

独立支援.comがオススメする確定申告するのに便利なソフトを3種類ほど紹介します。ほとんどの事業主がこの内のどれかを使っていると言っても過言ではないので、参考にしてみてください。

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やよいの白色申告オンライン

やよいの青色申告オンライン

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